↑他グループへはアイコンをクリック
組織熱力学グループ
Structural Thermodynamics Group
研究概要
各種の材料においてその特性の発現にはミクロ組織を制御することが重要です。そしてそのミクロ組織の形成には熱力学法則が大きな役割を持っています。我々のグループでは、CALPHAD法やPhase-Field法を用いて、材料開発の基盤である状態図・熱力学と組織学・動力学を通して、種々の材料特性の支配因子解析から新材料開発の指針を与えることを目指します。
状態図・計算熱力学研究会HP
https://www.nims.go.jp/project/ext/comptd-jimm/
メンバー
阿部 太一 ABE Taichi
構造材料研究センター 材料評価分野
組織熱力学グループ グループリーダー
CALPHAD法、計算熱力学、相平衡、永久磁石材料、耐熱合金
大出 真知子 ODE Machiko
構造材料研究センター 材料評価分野
組織熱力学グループ 主任研究員
計算機シミュレーション,フェーズフィールド法,材料ミクロ組織
専門分野・研究対象
1. CALPAHD法による熱力学解析と状態図データベース構築
状態図・相平衡を計算で求める手法であるCALPHAD法を用いて、実用多元系合金における相平衡の解析を進めます。これにより、種々の条件における実用合金の相平衡や熱力学量の計算が可能となります。また、CALPHAD法による熱力学解析手法の高度化を図ることで材料中の欠陥・準安定相・規則化などの取り扱いや熱力学解析で用いられる種々の熱力学モデルの拡張により、より広い合金系、物質系への展開が可能となります。
2. Phase-Field法によるミクロ組織形成シミュレーション
フェーズフィールド法を用いて実用多元系合金におけるミクロ組織形成過程の解析を進めます。フェーズフィールド法は材料ミクロ組織の時間変化を計算するために提案された数理モデルで、相変態(例えば、固相から液相への変化や異なる結晶構造間の変化など)や、粒界運動や焼結現象などを解析することが可能です。支配方程式はミクロ組織エネルギーの最大最小化を元に導出されており、組織エネルギーの中にCALPHAD法で評価されたエネルギーを取り込むことで、実用合金の組織解析が可能となります。