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若手メンバー 前田 太陽

MAEDA Taiyo 
構造材料研究センター 材料創製分野
高信頼性耐熱材料グループ 研修生

前田太陽(若手メンバー:新)

趣味
海外旅行

好きな言葉
選んだ道を正解にする

経歴(2024年9月時点)
2014.4-2017.3
西宮市立西宮高等学校(兵庫県)普通科
2017.4-2021.3
横浜国立大学理工学部 機械・材料・海洋系学科機械工学EP
2021.4-2023.3
横浜国立大学大学院理工学府 機械・材料・海洋系工学専攻 機械工学教育分野(博士課程前期)
2023.4-
横浜国立大学大学院理工学府 機械・材料・海洋系工学専攻 機械工学教育分野(博士課程後期)在学

NIMS
2021.10-2024.3
研修生(構造材料研究拠点 設計・創造分野 超耐熱材料グループ)

インターン 2021.10-2021.11、2022.8-2022.9、2023.8-2023.9 アイコン2_インターンシップ生
NIMS連携拠点推進制度利用 2023.6-2024.3 NIMS連携拠点推進制度

2024.4-
研修生(構造材料研究センター 材料創製分野 高信頼性耐熱材料グループ)

NIMS連携拠点推進制度利用 2024.6- 

 

前田さんへQ&A

Q:どのようにしてNIMSを知ったのですか?
A:大学4年次に配属された研究室にて、「自己治癒セラミックス」に関する研究テーマがあったことがきっかけです。(酸化誘起型)自己治癒セラミックスについて調べていると、き裂治癒は生物と似たような過程を経て起こっており、NIMS研究者がその修復メカニズムを解明したことを知りました。生物ではないセラミックスが傷(微小き裂)を自己修復できる点に強く魅力を感じ、当研究テーマを選択しました.

Q:材料研究を行うようになったきっかけは何ですか?
A:材料の組織構造が強度特性を決定する重要な因子になっているからです。そのため、組織観察を実施してその特徴を把握することは、強度特性を予測するための大きな助けとなります。逆に、予想と異なる結果が強度試験で得られたときに、破壊面を高性能顕微鏡で観察すると原因を説明するための決定的な証拠が見つかることがあります。

Q:NIMSの魅力は?
A:大学の研究室規模では予算・環境的に管理が困難な数々の実験装置が最大の魅力だと思います。世界最長記録を有するクリープ試験機は正にその最たる例です。インターンシップでは、「高精度走査型電子顕微鏡を用いた組織観察」や「アコースティックエミッション解析装置を用いたき裂発生点の特定」を実施させていただきました。
研究者間の横のつながりの強さも魅力の一つだと思います。大学では指導教員と議論することがほとんどですが、インターンシップ(NIMS)では受入研究員の方のみならず、研究グループ内外の研究者の方とも議論する機会が多くありました。

Q:ご自身の研究テーマとその魅力を教えてください?
A:現在はセラミック部材の強度分布予測に関する研究を行っています。セラミック部材の強度は、金属部材と比較して欠陥感受性が高いことに加え、欠陥の位置や形状等は毎回異なるため、ばらつき特性を呈します。これは強度設計において非常に大きな問題です。そこで、組織観察により取得した欠陥の分布特性を入力値とし、部材の強度分布(下限値・ばらつき方)を予測可能とする数値解析手法の開発に取り組んでいます。これまでに材料やサイズの異なる試験片を用いた強度試験結果を予測できることが確認されました。実際の試験で千、万もの大多数の試験片の強度試験を実施するには膨大な時間・コストを要しますが、本解析手法ではわずか1時間程度で強度分布を予測することができます。試験環境やコスト等の観点から実施が困難な試験であっても、数値シミュレーション技術を駆使することでその結果を予測できる点に魅力を感じます。

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