Thomas HOEFLER
構造材料研究センター 材料創製分野
高信頼性耐熱材料グループ ポスドク研究員
経歴
2000.9-2008.6
コンラート・ローレンツ・ギムナジウム ゲンゼルンドルフ (中等教育)
2008.11-2009.8
シュヴェヒャート消防団 (兵役代替役務)
2009.10-2013.9
ウィーン工科大学化学工学専攻学士課程
2013.10-2015.10
ウィーン工科大学化学工学専攻修士課程
2014.8-2014.9
有限会社 ミバ・シンター・オーストリア(粉末冶金工業、インターンシップ)
2014.12-2015.7
有限会社 ミバ・シンター・オーストリア(修士研究)
2015.11-2020.2
ウィーン工科大学化学工学専攻博士課程
2018.3-2018.6
国立総合大学ウォーリック大学へ 3 ヶ月研究滞在
2020.11-2023.3
国立大学法人九州大学大学院機械工学部門材料加工学研究室
2020.11-2022.11
日本学術振興会外国人特別研究員
2022.12-2023.3
学術研究員
2023.4-
NIMS(構造材料研究センター 材料創製分野 超耐熱材料グループ)にてポスドク研究員
2024.4-
NIMS(構造材料研究センター 材料創製分野 高信頼性耐熱材料グループ)にてポスドク研究員
ヘーフラさんへQ&A
Q:どのようにしてNIMSを知ったのですか?
A:九州大学のポスドクの時に、NIMSの計算状態図データベース(CPDDB) と、日本国内の学会などでNIMSの方々の講演により知りました。NIMSの存在を知って以降も様々な場面でNIMSに触れることがあり、日常生活で特に記憶に残っていることは、朝日放送テレビの「探偵!ナイトスクープ」にNIMSが登場し、「この謎の物体が何かを教えてください」という依頼に丁寧に対応していたことです。
Q:材料研究を行うようになったきっかけは何ですか?
A:大学生の頃、初めて鋳鉄の光学顕微鏡での断面観察に感動しました。誰にとっても身近な鉄系材料の多様性を興味深く思い、酸化現象から始め、芸術的な魅力もあるミクロ組織を解析する目的の研究を行いました。その後超合金に広げ、元々趣味で行っていたプログラミングの経験を活かして、材料特性を予測できるための数値的解析の研究も行うようになりました。
Q:NIMSの魅力は?
A:就職する前に初めてNIMSを見学したときに、優れた研究設備(自分の研究関係で特に電子顕微鏡など)に感動しました。短時間では把握しにくい人間関係やつくば市での生活には不安がありましたが、いつでも相談しやすい環境で、つくば市も多彩な研究機関の他に、ウォーキング・サイクリングコースや公園が多く、とても生活しやすいと思います。
Q:ご自身の研究テーマとその魅力を教えてください?
A:タービン翼などに使われている超合金の性質を最適化するために、自動化などを利用して、短時間で大量のデータを収集できる方法を開発することが目的です。魅力は、実験とプログラミングによる解析・自動測定の2方向からのアプローチがバランス良くある上、熱力学や計算科学の学際的で多面的なテーマですので、発想や気分の転換になる機会が多く、ある問題に集中しながら別問題の解決策が閃くことがよくあります。なお、超合金だけではなく、様々な材料の状態図や熱処理につながるデータを集めることが可能で、活用範囲が広いです。