企業の皆様へ

自動疲労損傷観察システムの紹介

装置名/メーカー

自動疲労損傷観察システム/島津製作所, KEYENCE 他

特徴と主な仕様

  • ミクロな疲労損傷過程を自動顕微鏡観察
  • 試験温度:室温~700度程度
  • 観察倍率:~2,000倍(モニタ倍率)
  • 疲労試験機容量:50kN

型式

  • 疲労試験機:サーボパルサ
  • 顕微鏡:VHX8000

連絡先

西川嗣彬 NISHIKAWA.Hideaki@nims.go.jp

自動疲労損傷観察システム

ミクロな疲労亀裂の発生と成長の様子をマイクロスコープによって自動的に計測することが可能な装置です。最弱部である疲労亀裂の発生箇所やミクロ組織と疲労亀裂成長の対応などを評価することができます。通常は疲労亀裂がどこから発生するか分からないため顕微鏡による定点観察ができませんが、この装置では、試験片全体を自動的にパノラマ撮影することで、どこから疲労亀裂が発生しても、高倍率の写真で亀裂を捉えることが出来るようにしました。高周波誘導加熱による室温〜700度程度まで試験が可能です。当グループでは以下のようなご相談をお受けできます。

  • 共同研究、試験委託や予備試験
  • 同様の装置を導入するためのお手伝い
  • データ評価のお手伝い

超音波疲労試験装置

疲労亀裂の発生・成長挙動の観察例

図は、Ni基合金のAlloy 718を対象に、ミクロな疲労亀裂が発生し成長する様子を本システムを用いて観察した例を示しています。この場合、結晶粒内のすべりを起点に疲労亀裂が発生していることが分かります。このように、材料の最弱部にはどのようなミクロ組織が存在するのか、疲労亀裂の発生寿命と成長寿命のどちらが重要なのか、といった材料の基礎的な情報を調べることができます。
疲労亀裂

スマートフォン用ページで見る